【聖地陥落】さらば阜新炭鉱!

みなさんこんにちは。

管理人のぷぅやんです。

ちょっとこの写真を見てください。

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まるで爆弾を投下したかの如く立ち上るキノコ雲。

もちろん爆弾ではありません。

これはフライアッシュという火力発電所から出る産業廃棄物(灰)を捨てているところです。

中国は遼寧(リャオニン)省・阜新(フーシン)市という炭鉱町で行なわれている日常風景です。

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しかもそのフライアッシュを捨てるために、貨車に積んで山の頂上まで運ぶのですが、その貨車を牽いているのは蒸気機関車です。

このフライアッシュの投棄と蒸気機関車の取り合わせという奇妙な光景は、週刊誌で写真家の小竹直人氏が発表したため、鉄道ファンのみならず注目を浴びることとなりました。

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阜新市にはこの光景を一目見ようと、多くの鉄道ファンが世界中から集まりました。

しかもこの光景、見られるチャンスは1日2回のみで、しかもその時間は不定期でした。

さらに風が無風状態でなくてはキレイなキノコ雲にならず、さらに乾燥した日でなければフライアッシュが固まってしまい、これもキノコ雲はできません。

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すべては「運任せ」というのもこの光景が注目を浴びることになった一因でしょう。

また、阜新市のすごいところは、複数の蒸気機関車が稼動していることで、全部で9台の蒸気機関車が街中を駆け抜けていました。

観光用ではなく、産業用の蒸気機関車が現役で走っているだけでもすごいことですが、それが何台も残っている阜新市は鉄道ファンの聖地となっていました。

朝夕の機関士の交代時間になると、機務段(機関区)には機関車が集結し、まるで蒸気機関車のフェスティバルのようでした。

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しかも日本のように多くのギャラリーがいるわけではありません。

阜新市ではその光景が日常だったからです。

私も何度か阜新市を訪問しましたが、たった1人でその贅沢な光景を見ることもザラでした。

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ところがその阜新に関して残念な情報が入りました。

8月31日をもって蒸気機関車の運行を停止したというのです。

現在、中国で観光用ではない現役の蒸気機関車が残っているエリアは、新彊ウイグル自治区ハミ市の郊外にある三道嶺炭鉱と阜新市だけと言われていました。

その片方である阜新市が運行停止したというのはにわかに信じることはできませんでした。

中国の蒸気機関車を専門に扱うイギリスの有名なファンサイト「SY-Country」(http://www.sy-country.co.uk/)でもこの話題が上がっていますので、おそらく間違いはないでしょ
う。

阜新市の機務段の近くにインターネットのライブカメラが取り付けられていたのですが、そこで確認したところ、やはり走っている機関車はDF4型でした。

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アーカイブのようにファンが画面をキャプチャーした写真をアップロードしていましたが、最後に煙を上げる蒸気機関車が映っていたのは9月1日の早朝でした。

おそらく朝の機関士の交代で蒸気機関車は運行停止したのだと思います。

これで中国に残るエリアは三道嶺炭鉱だけになりました。

寂しい話ですが、時代の流れは止められません。

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For a long time SL has been running at a coal-mining town of Fushin in Liaoning Province China. The train carries the ash from a thermal power plant and runs to the top of the mountain.
Unfortunately, the movement of a steam train is suspended on August 31.

And now the active steam train left in China, not for sightseeing, is in only Sandou Mine coal mine in Hami city of the Xinjiang. So sad.

文・写真/ぷぅやん

《ぷぅやん》
本名=神田勲。当サイトの管理人。幼少期から鉄道好きで、撮り鉄歴40年以上。プロカメラマン・編集者として活動しつつ、中国の現役蒸気機関車を追い続け、作品を YouTubeやDVDで発表。2016年5月、キャリアの集大成として当サイトを立ち上げた。

 

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