【世界乗り鉄の旅】青蔵鉄道の旅

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11月、チベットのラサへ行きました。雲南省の省都・成都から飛行機でラサを直接目指すと高山病になりやすいらしく、青蔵鉄道を選びました。

この高原鉄道は青海省の省都・西寧(せいねい)とチベット自治区のラサを結んでいます。2006年7月1日に2期工事のゴルムド ーラサ間の旅客営業運転が開始され全線が開通しました。総延長1,956km(新幹線で新函館北斗から博多までが2,036km)、所要時間は西寧ーラサ間で23時間06分かかります。

主な機関車はゼネラル・エレクトリック社のNJ2型ディーゼル機関車で、中国製の東風8B型も走っています。軌間は1,435 mmの標準軌です。

途中、標高2,000mから5,000mの峠を越え、3,200mのラサに到着します。崑崙山脈やチベット高原は日中に通過します。最高地点(海抜5,072 m) の唐古拉(タングラ)峠は明け方まだ暗いうちに通過したようで、あまりよく分かりませんでした。

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窓からの景色はどこまで行っても草原(といっても青々と茂った草はなく)と緑のない山々。時折羊や牛の群れが見えてきます。ゴルムドで多くの乗客は降りてしまい、乗客はチベット人と私達日本人、少数の中国人観光客だけに。

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ところで、青蔵鉄道には食堂車がありますが、メニューは全部中華です。火の通りが悪くにんにくが固かったです。ビール、コーラなどの炭酸飲料の缶は気圧のせいで(航空機メーカーのボンバルディアの技術協力で作られた車体は与圧されているはずなのに)全て膨張しており、どう開けても爆発(?)しそうです。制服のおばちゃんがそれを写真にとられないようチェックしていました。

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沿線にはたまに凍った川や水たまりがあり、想像していたよりも雪解け水などの水資源があるようです。移動距離から考えると点在しているとしか言えませんが…。

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車両は寝台車です。寝台は3段ベッド2列の6人部屋でした。一番上の寝台は上り下りがだいぶ大変です。2×2の4人部屋もありましたね。通路には座れる椅子があり、販売のおじさんがよく通ります。なぜか水は売っておらず、甘い緑茶などを買うことになりました。

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汽車の中で100年前に入国した日本人仏教徒の苦難を思いながら、仏教関係書、100年前の渡航記録など読み込みながら、チベット入境。

ラサの寺院ですが、高僧たちがダライラマについて亡命してしまったので、全うな僧坊生活はネパールのダラムサラに移行してしまったようです。今も立派な寺院が残っていますが、僧侶は中国当局に登録しなければならないことや人数制限もあり、昔は1万人いた数が現在では1,000名程度に減少しています。

ラサはガイドを付けないと入境できないようになりました。街に翻る中国の五星紅旗、100mおきに立っているラサ市内の公安を見ながら、他民族に支配されることがどういうことか、身に染みた旅となりました。

写真・文/矢島景介

 

 

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