【実録】スマイルトレイン、線路冠水からの脱出!!

みなさんこんにちは。

管理人のぷぅやんです。

8月22日の台風9号は首都圏に11年ぶりに上陸の台風とのことで、首都圏の交通網にも大きなダメージを与えました。
みなさんの中にも大変な被害を受けた方がいらっしゃるかもしれませんね。

私も会社に行こうと思って駅まで行くと、線路が冠水したため西武新宿線の本川越~新所沢間が不通になっており、「復旧はいつになるかわ からない」とのことでした。
しかし、そのまま駅にじっとしているのも時間のムダなので、意を決して折り返し運転をしている新所沢駅まで歩くことにしました。

電車がダメとなると、車しかないため、電車と並行する道路は大混雑していました。

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ノロノロどころか、まったく動かない状況になっていました。

歩くほうが早く目的地に着けそうです。

しばらく歩いていると、入曽駅から狭山市駅方向に少しきたあたりの踏切りの警報機が鳴ったままになっているのが見えました。

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電車が動いていないのにどうしてなのかと思い、線路に近づいてみると、遠くにスマイルトレインが立ち往生しているではありませんか。

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どうやらあそこが原因のようです。
遠目から見てみるととくに異常があるようには見えませんでした。
しかし、近づいて確認をしようと線路伝いに歩いて行くと、川は大変な濁流となっていました。

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今にもあふれ出してきそうです。
川を渡ると突然、街中の道路が冠水していました。

これは困った。

先に進むことができません。
しかし、ここまできたら見ずにはいられません。
私は野次馬……いや、ジャーナリストとしての血が騒ぎ、ふつふつと滾るものを感じました。

ここを素通りしたり遠回りしてはいけない!

私はズボンの裾をまくり、靴は履いたまま、冠水した道路をジャブジャブと歩いていきました。

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スマイルトレインのところに着くとびっくり。
遠くからは見えませんでしたが、踏切りが川のようになっていました。

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保線をしている方に聞いたところ、すでに立ち往生から3時間以上も経っているが、動ける状況ではないとのこと。
少しでも冠水すると安全規定で電車は走れないのだそうです。
それを聞いていた近所の方は踏切りが閉まったままになっていることを不満に思ったのか、「ちょっと水に浸かってるだけじゃない。通れないの?」と苛立ちを隠せませんでした。
たしかに数cmの深さですから、自動車なら水をはねながら通過できるかもしれません。

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しかし、鉄道はそう簡単にはいきません。
万一、水に浸かった見えない部分に、流れてきた石でも挟まっていたら脱線してしまうかもしれません。
自然の力の前に人間は無力です。
水が引くのを待つしかないのです。

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どうなってしまうのか、私は気になってその場から離れられなくなってしまいました。
ここまできたら最後まで見届けよう!
私は一部始終を見守ることにしました。

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一時間くらい経った頃でしょうか。
水が引くことはありませんでしたが、風雨も弱まってきました。
それに伴うように、水も少しづつ引いて行きます。

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「ではこれで動かしますので!」と運転士さんが保線の人たちに注意をうながします。
まだ少し水に線路が浸かっているものの、安全が確認されたのでしょう。

気づいたら「本川越行き」になっていたLED表示は「回送」に変わっています。

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プワーン!
スマイルトレインは前後でタイフォンを鳴らし、徐行を始めました。

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水を撥ねながらスマイルトレインは進んでいきます。

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ようやくスマイルトレインがいなくなり、五時間あまりもの間、鳴りっぱなしだった踏切がようやく開きました。

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スマイルトレインがいなくなった後、すぐに保線の人たちが踏切の掃除を始めます。
そして踏切にたまってしまった瓦礫をすみやかに片づけていました。

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私が隣の踏切りに移動すると、入曽駅にレッドアロー号が停まったままになっていました。
運転士さんは乗車したまま、ずっと開通を待っているようです。

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本格的な復旧にはまだまだ相当な時間がかかりそうなので、私はそれで帰りました。

帰りがけ、まだ電車の通らない線路を見ながら、鉄道に関わる人たちの苦労を考えると、本当に頭が下がる思いでした。
日夜、私たちが何気なく使っている鉄道には、それに関わる多くの人々の努力の上に成り立っているのです。
みなさんもそんなことを考えながら鉄道に乗ってみてください。

 

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文・写真/ぷぅやん

《ぷぅやん》

本名=神田勲。当サイトの管理人。幼少期から鉄道好きで、撮り鉄歴40年以上。プロカメラマン・編集者として活動しつつ、中国の現役蒸気機関車を追い続け、作品を YouTubeやDVDで発表。2016年5月、キャリアの集大成として当サイトを立ち上げた。

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