【海外鉄のススメ①】 海外での心得

みなさんは海外旅行に行くことがありますか?

中には乗り鉄や撮り鉄のために海外旅行に行く方もいるのではないでしょうか。

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じつは私も今まで海外に行った目的の半分以上は撮り鉄や乗り鉄だったのですが、そうでない時も海外で線路を見つけたりすると、「一体どんな列車がくるんだろう?」とか「この線路はどこにつながっているんだろう?」とか、いろいろなことが気になりますよね。

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これから海外鉄デビューをしようとしている方がいたら、まずお伝えしておきたいこと。それは「日本と海外は違う」ということです。

 

当たり前ですね。すみません。

 

ですが、いざ海外の土地に降り立ってしまうと、それを忘れてしまいがちです。

 

日本と海外では民族も違いますし、社会の構造から習慣やしきたり、すべてが違います。日本では当たり前のことが海外では国によっては当たり前でないことがあります。

 

たとえば撮り鉄。

 

みなさんは日本にいる時、自由に電車の写真を撮れますよね。

おそらく電車の運行に差し支えるような危険な行為をしたり、他人に迷惑をかけるような撮り方さえしなければ、誰にも文句は言われないでしょう。

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ところが、海外となると事情はまったく変わります。

中には鉄道の撮影自体が禁止の国もあるのです。

 

たとえばお隣の国、中国。

 

中国の鉄道法では鉄道車両および鉄道施設の撮影は禁止されています。私も中国の鉄道を撮影することはありますが、じつは厳密に言うと「違法」なんです。

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ただし、最近は経済大国となり、観光化も進んできたため、それほど目くじらを立てられなくなっているようですが、いまだに違法であることには変わりありません。

 

その証拠に高速鉄道(新幹線)や新彊ウイグル自治区、チベット自治区など、政治的に不安を抱えている地域では、捕まらないまでも、撮影を断られることが多いです。残念ですが、撮影を禁止された時は、すぐに中止してその場所を立ち去りましょう。

 

ただ、そういう場所に限ってレアな車両や機関車が走っていたりして、悩ましいところなんですよね。

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どうしても撮りたい時は交渉して撮らせていただくこともありますが、これも非常に難しい時があります。

 

「私は日本から来た鉄道ファンです。機関車を撮らせてください」と単刀直入にお願いするのですが、これがなかなか伝わりません。そもそも「鉄道ファン」という概念を理解してもらえないのです。一歩間違えると、話がとんでもない方向に行ってしまうことがあります。

 

「鉄道が好きなので機関車が撮りたいのです」

「あなたは機関車の研究者かエンジニアですか?」

「いや、違います。鉄道が好きなだけです」

「なぜ鉄道が好きなのですか?」

「いや、見ていると楽しいしカッコいいですから、写真を撮らせてもらいたいだけなんです」

「どうして写真が必要ですか?」

「特別な理由はありません。鉄道が好きなので、写真を撮って楽しむのです」

「写真を楽しむ? 鉄道の写真を撮ると何が楽しいのですか?」

「あ、いや、ですから鉄道が好きだからです」

「鉄道を見ても楽しくはありません。あなたは何か嘘をついている。怪しいですね。そうだ! あなたは産業スパイに違いない!」

 

こんな感じで産業スパイ容疑をかけられたことが何度もあります。

 

これは文化の違いだと思うのですが、日本のように鉄道を「見て楽しむ」「乗って楽しむ」という文化のある国は限られています。多くの国で鉄道とは単なる移動の手段であり、それが趣味として確立している国は少ないのです。

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また、国によっては鉄道が軍事施設の一つと考えられていることもあります。戦車や装甲車、ミサイルを運ぶこともあるからです。ですから、とくに軍事政権下の国では厳しく取り締まられることもあり得ます。

 

そんなわけで、海外で鉄道の撮影をする時は十分に注意が必要です。

 

少なくとも日本と同じ感覚で撮ることだけは慎みましょう。

とくに初めて行く場所では、なるべく単独行動を避け、日本語の話せるガイドさんをつけることをオススメします。

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